わらじ祭り

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波切の信仰と神事

名乗りは藤原氏の神様の神事

名乗りは氏神様である藤原氏の神様、春日社の神事で、火祭りは海女の信仰のある熊野那智大社と熊野速玉大社の神様達の神事です。

その昔、波切には2つの豪族が支配していました。一方が九鬼氏、もう一方が川面氏です。実質は九鬼氏が支配しており、その親戚関係に当たるのが川面氏です。川面氏は、藤原氏の出とされ、古文書などに藤原氏所縁の記載が数多く見られます。

九鬼氏が国替えなどで去った後、残った川面氏の神を氏神としました。

名乗り行事に見る藤原氏の名残

名乗りは船頭衆が「出口御山神」の提灯を持ち、子供達と一緒に「祓いやー」のかけ声を上げながら家々を廻ります。

漁協にて船頭衆が伊勢音頭を歌い、その後、漁協前で第一声の名乗りを上げます。その後、各々にわかれ、各家々を回ります。

家の軒に立ち「よーいよーいよー」、「あーたーろー(あたら)」、「しーきの(しきの)」、「とーしの(年の)」、「とううじ(藤氏・藤原氏のこと)」、「幸い、幸い」のかけ声から始まり、「餅焼け餅焼け」の下りまでを船頭、子供の両者が掛け合います。

ここでの神様は、氏神である藤原氏の神様、春日社の天児屋根神、比売神(田切姫命・市杵島姫命・多岐都比売命)、経津主神、 建御雷神、猿田彦社の出口御山神(賽野神=猿田彦神と天宇受賣命の夫婦)になります。

ハライヤーと言いながら歩きます 旅館で宿泊者も受けることができます

 

火祭りは神武東征と夫から妻へと渡る釜戸の火

火祭りは海女の信仰のある熊野那智大社と熊野速玉大社の神様達の神事です。街へ降りかかる厄災を祓い、夫から妻へと釜戸の火が贈られる神事です。

神武東征の神話を模したしめ縄切り

熊野那智大社の役を桂昌寺、熊野速玉大社の役を波切神社が担います。

神事は、神武天皇の熊野での逸話を元にしていると見られ、神武天皇が山の神を切って先に進んでいくことを元にしているようですが、これに熊野那智大社の神様からその奥さん達へと続く火渡りの神事も加わっています。

神話では熊野山中で神武天皇が熊野山中で山の神の毒気に当てられ、それを神々が助けることに由来します。波切神社の神様と堂の山の八咫烏が主な主役になり、注連縄を切る人が神武天皇役、波切丸という刀が布都御魂の役を担います。

神事の始まりは桂昌寺の禅問答から始まります。桂昌寺の本尊が熊野那智大社の本尊と同じで、大黒天・大己貴神に相当します。

住職と船頭衆の禅問答は蝋燭1本の薄明かりの中で行われ、禅問答のあと、住職から波切丸という刀が船頭衆に手渡されます。この刀が布都御魂に相当します。

船頭衆、神武天皇役の古老は注連縄を桂昌寺の前で撚り、篝火を焚いて、その火を注連縄に付け、小坂前の賽野神の祠前に走って持って行きます。そこで再び篝火を焚き、注連縄を編んで街の入り口に渡します。そして神武天皇役が「山の神かぁ?」と問いかけ、山の神役が「おおっ」と雄叫びを上げ、「これより内に入る者は切って切って切りまくる」と神武天皇役が大声を上げて、注連縄を切ります。これと時を同じくして、船頭の浜の祠にも同様にしめ縄が張られ、しめ縄切りが行われます。

これに似た神事が行われるのが、安乗神社。こちらも神話を元にしたもので、しめ縄切りは八岐大蛇退治の神話に基づいています。

桂昌寺の禅問答 しめ縄切り

妻へ渡る釜戸の火

再び火は坂を下り桂昌寺前を通って大里の浜へ持って行き篝火を焚きます。

そこで、歌に合わせ火を竹で跳ね上げ、最後に「残りはお伊勢さんに上げる」と言って終わります。そして篝火から数本の竹に火が移され神社に向かい、神社で再び篝火が焚かれ、七人のお婆さんがエレワカを歌い、神事は終了します。

その昔、この残り火を各々の家に持ち帰り、お正月最初の釜戸の火としました。

波切神社で祀られている大己貴神の妻は波切神社では國狭槌神の化身の神々と春日社の比売神(田切姫命・多岐都比売命)になります。化身の神様は伊雑皇大神(伊雑宮の豊受社)、三穂津姫命(金比羅社)、比売神(春日社の市杵島姫命)となり、実に多くの奥さんが祀られている事になります。

七人の婆さんは桂昌寺の星神の天白神に相当し、伊雑皇大神(豊受大神)の姉の役となります。

町を走る火 大里の浜で火を神に捧げる